フジミ1/24 スカイラインGTS 4ドアHT後期型(R31)


フジミの1/24スカイラインGTS 4ドアHT後期型(R31)です。
恒例の板シャーシですがモーターライズのための電池ボックスが廃されモーターが付く後車軸周辺がシャーシ側に統合されています。またこの車種専用としてシャーシ前端にGTオートスポイラーの取り付けポイントがあります。


パーツ構成。タイヤとホイールはピアッツァに使ってしまったのでありませんが、キットにはホイール/タイヤとしてBBS RG/ピレリP7がこの他に付属します。


仮組み。S12シルビアに付属するタイヤ/ホイールを使いました。ややキャビン部分が上下に大きい割りに前後オーバーハングが薄い印象。車高は微妙に前上がりに見えます。トレッド幅は好みで微調整すればいい、という程度。


ルーフを少し前傾させ、F車高も若干低めました。ホイールはやはりメッシュが良いという事でボルクメッシュに換えました。


ボディを白に塗装。隠ぺい力の高いガイアカラーだと黒成型色の上に白塗装も楽です。シャーシはやはりグニャグニャしなるので補強。


ルーフを低めたのでフロントガラスがうまく取り付かず四苦八苦しているうちに割ってしまいました。透明プラ板を必死に曲げて強引にとりつけました。


細かい塗装が終了した段階。キットにはリヤスポイラーが3種類入っており、それぞれ前期純正/後期純正/アーチ型の大きなタイプ。今回は普通に後期純正を。


デカールを貼り、スミ入れをして完成。ちょっと手抜き気味かも。


テールランプはボディ側にアルミテープを貼ってその上にクリヤーレッドで塗装し、その上にスモークグレーで塗ったテールランプパーツをつけています。実車のテールランプは複雑な構成なので表現に苦慮しました。



GTオートスポイラー。速度に応じて出たり引っ込んだりするリップスポイラーですが出しっぱなしにもできるそうです。このR31のGTSの目玉装備でした。次のR32にも一応装備として設定があるのですがもっと小さいものになっており、盲腸的装備と化しています。


1985年に先代R30のイメージを残しつつも、当時人気を博していたハイソカーブームに倣い2ドアハードトップを4ドアハードトップに替えて登場したのが7th(セブンス)ことR31スカイラインです。キャッチコピーは「やわらかな都市工学」。ハイテク感漂うイメージが狙いかと思われます。


搭載エンジンは4気筒であったFJ20から再び6気筒メインに戻され、旧式なL20は前年にローレルに搭載されて登場した新型のRB20に替えられました。このRB20はSOHCと4バルブDOHCで、それぞれにNAとターボがラインナップされました。この他4気筒1.8リッターはCA18が引き続き搭載されますが4気筒専用グレードの「TI」は廃され、ディーゼルGTの2.8リッターディーゼルがLD28からRD28に切り替わりました。


リヤサスペンションが取り付いているサブフレームごと動かす事で4WS(4輪操舵)の効果を得る「HICAS」もこのR31スカイラインから装着が始まりました。


このように内容では先代R30から大きく進化したものの市場の反応としては「スカイラインらしくない」「ローレルと変わらない」と散々。翌年の1986年に急遽2ドアクーペが追加されます。この時、70km/hで自動的にせり出すGTオートスポイラーが設定されました。


さらに翌年の1987年には後期型にマイナーチェンジ。4ドアのフロントマスクが2ドアクーペと似た造形になり、800台限定のグループAホモロゲーションモデルのGTS-Rも登場。


このようにスカイラインの歴史の中では失敗作のイメージの強いR31ですが同時に習作でもあり、RBエンジンもHICASも熟成が重ねられて次のR32で開花、GT-Rの復活に繋がりました。




この角度から見るとルーフを前傾させたのは失敗だったかな?と思えます…


内装。この頃の日産車のインパネは「絶壁」と呼ばれるほど非常に切り立っています。